2012年10月8日月曜日

「温泉立国プロジェクト研究会」の福島視察に参加しました

カミヒコウキでは、第2回目のセッションで福島の未来を創るための対話を行いました。
その時に出た大切な問いの一つ、「福島のよさって何だろう?」

この問いの答えを探す意味で、今回「温泉立国プロジェクト研究会」が開催する福島視察のツアーに参加しました。

「温泉立国プロジェクト」は、日本各地に多数存在する温泉とその周辺の地域資源の魅力を、利用者視点から掘り起こし、利用方法を考え、温泉側への提案も含めて、情報発信を自らが発信し、日本の温泉を楽しむ輪を世界中に拡げていくことで、日本を地域から物心ともに豊かに、元気に、美しくすることを目的としている有志の研究会です。(参考:研究会目的より)

物心ともに豊かに、という点は、「それいゆ世代」の未来を考えるフューチャーセッションからみえた10年後に向けた問いに関連するものがあります。

で、今回の視察地が「福島」。
ということで無理やり参加メンバーに加えていただきました!

旅程は、1泊2日で、福島を代表する「土湯温泉」と「飯坂温泉」、そして相馬の被災状況を視察、というものでした。

まずは「四季の里」へ
福島駅からバスで20分程度のところにある「四季の里」
夏は花火大会の時などは特に賑わいます。広大な緑に囲まれた気持ちのいい場所です。
そこにある「いなか亭」で、そば、ゆず味噌+ナス、炊き込みご飯、などなど。
ゆず味噌が絶妙でした。

土湯温泉視察から
はじめの視察地、土湯温泉では、バイナリー発電のバイナリー発電の計画が進行しています。バイナリー発電とは、地上に噴出する温泉の熱を用いて低沸点媒体を沸騰させ、タービンを回し発電する設備。温泉熱のサイクルと低沸点媒体の2つの(バイナリー)サイクルを持つことから、バイナリー発電というそうです(頂いた資料を引用)。

写真は源泉にある設備、1号源泉。ここから、組合員へ温泉水が供給されます。今まで、土湯温泉には何度か訪れていましたが、それまでは、全く謎というか、気にしたことがありませんでした。
上流に、こんな世界が広がっていたことに驚きました。
そして、セミナーと意見交換ということで、宿泊宿の山水荘へ。
福島市観光コンベンション協会の渡邉会長から、土湯温泉の現状と、それを受けてのディスカッション。やはり、ここでもストーリー性の重要性を確認することができました。未来シナリオ、ユーザー中心、ビジネスモデル、それと政策。フューチャーセッションで何とかできないかと、何となく思いました。土湯温泉が、利用者にとってどう意味を持つのか?そして、観山荘の未来は?

熱いセミナーとディスカッションの後は、しめに食べたそばが最高の「味工房ひさご」、そして開運満月餃子のお店「みらく」へ。皇太子殿下に献上された絶品です。2口程度のあっさりした野菜餃子。カレー味もおすすめ。
ということで、食べて、飲んで、語って、初日は就寝。
相馬視察
次の日は、相馬へ。115号線の途中にある片平ジャージー自然牧場。ここが、あの片平さんのジェラートのお店です。東京方面の方でどうしてもジェラートを食べたい場合は、品川のセレーネ・イタリアンジェラートへ。

そして、相馬の沿岸部へ。風景は一変します。復興にはまだまだ時間が必要です。ですが、着実に進んでいる部分も。立ち寄った和田観光いちご園では、新たな活動に向けて動き出しています。


ちなみに、放射線の影響に関しても、福島とそれ以外の地域での認識のギャップが大きいとのことでした。その原因になっていることが、新聞の放射線モニタリング情報の提示の仕方。
全国紙だと、福島市のみの数値が、他の全国の都市と並んで提示されています。そうすると、福島市だけ他の都市と比べると高くなっていて、その結果、福島全体が危険な印象をあたえてしまっているのではないかという講師の方のお話でした。
ちなみに、福島の地元紙では3,000箇所の環境放射線モニタリング調査結果が毎日掲載されています。

そして、飯坂・穴原温泉へ
相馬で昼食をとり、バスはまた福島市へ。通る道は、115号線。片平ジャージー自然牧場を通過して、飯坂温泉をさらに2kmほど奥に行ったあたりにある、穴原温泉の吉川屋へ。
吉川温泉の畠社長から、福島の現状、吉川屋の魅力などを伺いました。社長がおっしゃる温泉の効果、それは、周囲の景色を見ながらの入浴によるリラックス効果。日常から離れて、普段とは異なる環境での入浴は代えがたいものです。圧巻の断崖絶壁。ぜひ、皆さんにもこの入浴体験をしていただきたいですね。

視察終了。福島駅へ
これで1泊2日の視察ツアーが終了。
福島駅で解散、となりました。
非常に勉強になる視察ツアーでした。このような機会に恵まれて大変嬉しく思います。
ありがとうございました!
最後は、実家に戻る途中に福島駅前で開催されていたお祭りの様子。
問いの答えは?
そして、「福島のよさって何だろう?」
この問いに対する答えですが、
この視察ツアーから私が導き出した答えは、「人のよさ」

どの地点に立ち寄っても、あたたかいお迎えやお見送りをいただきました。
きっとこの、人のよさという「資源」は、これから何らかのサービスを考える上でも重要な要素になると思います。「人のよさ」を活かすにはどうすればよいか、また問いを深める必要がありそうです。

また、出身地ではありましたが、まだまだ知らない福島を知ることができました。
特に土湯温泉の源泉。いつも行っていた温泉がここから!ということを知ることで、次に行くときは、また新たな土湯を楽しめそうです。
(恒例の忘年会が楽しみだ)

おまけ。福島に帰省していてよかったこと
福島で放送されている「県政TV」で、あいべ福島プロジェクトの特集がされていました。代表の板里さんには、カミヒコウキのセッションに参加いただいています。
帰省していなかったら、見ることができなかったのでよかったです。
県政TV いいね!ふくしま~若者による情報発信~


そして、その板里さんと、福島のセッションの時につながりができたセレーネ・イタリアンジェラートの片平さん。
その片平さんから、偶然にも電話がありました。
これから面白く、マジなプロジェクトが立ち上がりそうです。
10月中に打ち合わせをしようということになりました。